みなさま、こんにちは。       2002年6月18日
すっかりご無沙汰しておりました。
パリは先週末から34℃前後の気温が続き、お日様好きのフランス人はカフェの
日向席に群がっています。太陽が恋しくて仕方がないといったところ。
長くこちらに住まわれていらっしゃる日本人の方でも、”この感覚は分かんないよ
ね〜。”と、首を傾げていらっしゃいました。

さて、私の近況をお知らせします。先月、10日間ほどスペインへ

出かけてきました。シェリー酒の産地をまわってきました。
ヘレス・デ・ラ・フロンテラ、サンルーカル・デ・バラメーダ、
プエルト・デ・サンタマリアの3都市です。
 みなさんご存じのアンダルシア地方です


シェリー酒の熟成にも、やはり気候は重要です。
生産者達は、葡萄の生育はもちろん、熟成庫の立地にとてもこだわります。

ゆっくりと見学させていただいたBARBADILLO(バルバディージョ)では、
熟成庫内は12メートルの天井に樽三段までの高さで樽を並べ、19度から20度に
保つためにアルベロという土に水をまいたりして温度を調整します。
庫内は片側からのみ風をいれますが、この風はドニャーナ国立公園からやってきます。

(この自然公園のお陰で海岸から遮るもの無く風を取り込むことが出来る)
反対側には城跡があり、サハラ砂漠からの風からシェリーを守ります。
フロールがふわふわと熟成中のシェリー酒の上に咲いている様は、本当に美しく、
自然に守られていると感じさせられました。
(実際、樽の中は真っ暗で見えないのですが見学用に見られるように
設置してあるのです。)
この、自然公園がなければBARBADILLOのシェリーは造ることが出来ないということ
で、毎年売り上げから寄付しているそうです。
そして、残念ながら日本には輸出されていませんが、春夏秋冬、その年に取れた葡萄
から造り、リリースするマンサニージャがあります。小瓶サイズのみで、ラベルには
自然公園に生息する動物の絵が描かれます。(毎回違います)


それでは、お食事の話しに移りましょう。
前回アンダルシアへ行ったのは4年ほど前で、その時はガスパチョの美味しい
ところ〜!とばかり思っていたのですが、海岸沿いはまた違いますね〜!

イワシ、イカ、ヒラメ、イソギンチャク、ホタルイカのフリット。エビの塩ゆで。
桜エビの揚げ物
(かけそばに乗せて食べたいような懐かしい味でした)。
イソギンチャクは岩のりのような味わい。薫り高く、美味しかったです。
それから、タラコを下ゆでしたものにシェリーヴィネガー、オリーブオイル、
タマネギを加えてマリネ
したものもとても美味しかったです。
(日本のタラコより3倍くらい太いんですよ)
これは、日本でも作れそうですね。マンサニージャとともにお試しください。
ゆで海老 エスカルゴ

とにかく海産物が豊富でした!また、マンサニージャとの相性も抜群で、
土地の食べ物とお酒の相性は本当に良くできているな〜、と痛感。。。
 そして、最後にガスパチョで〆!
昼も夜もバルを巡って、”その店の売り”を食べ歩きました。
こんなに新鮮で美味しい海産物、そうそうお目にかかれませんからね〜。


ただ、私個人としてはひとつだけダメなものが・・・パンです。
乾パンみたいなスナックがほとんどで、パンを置いていてもやっぱり
乾パンみたいに硬いんです。
唯一、苦手でした。。もし、お好きな方いらっしゃったらゴメンナサイ。

シェリー産地見学の後は、AVA(スペインの新幹線)でコルドバへ立ち寄り、
メスキータとパティオ祭りを観光してきました。
パティオ祭り

メスキータ、言葉で表現するのが難しいですね。。
実に神秘的な空間でした。また、訪ねたいと思いました。
パティオにはブーゲンビリアやゼラニウムの花々が咲き乱れ、
白壁に青い空がとても美しかったです。
個人の家を開放して見学させているので、玄関先には心付けを置くお皿があり、
本当に気に入ったところに心付けを置くようです。お手入れ代ですね。


それでは、また近いうちにお便りしさせて頂きたいと思います。
日本は梅雨入りしたそうですね。紫陽花の花が楽しみな季節です。
どうぞ、お体に気を付けてお過ごし下さいませ。。

田中雅子

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