ここ最近の南仏旅行をレポートします。

10月5日
朝パリ・リヨン駅を発ち、2時間半ほどでアヴィニヨン・TGV駅へ。
アッという間に南仏へ到着。
2001年6月にマルセイユへ3時間で行けるようになりました。
その路線用につくった駅なんでしょう。
真っ白で都会的、シャルル・ド・ゴールの空港を彷彿させる空間でした。

城壁に囲まれた街。
城壁のメイン・ストリートを進んでゆくと法王庁宮殿が現れます。
法王庁宮殿の中を見学。  歴史の勉強です。


法王庁宮殿

フランス革命で破壊されたために復元された箇所も多いけれど、保存状態が良く(後
に出てくる、シャトーヌフ・デ・パプは外壁のみが残されているような状態)ローマに
代わってカトリックの中心地として繁栄した文化と芸術を感じました。

次はサン・ベネゼ橋。

12世紀の完成当時は対岸まで伸びる全長900mの橋でした。
度重なるローヌ川の氾濫で、現在は4本の橋桁と橋を造ったサン・ベネゼを祀る
サン・ニコラ礼拝堂のみとなりました。

サン・ベネゼの伝説について。
川の氾濫を収めるために、ローヌ川へ橋を架けるよう、神のお告げを受けたベネゼが
当時の市長に神のお告げである旨を伝えたところ、まともに請け合ってもらえず
笑われてしまいます。”ならば、
そこにある大きな石を持ち上げて川に投げ入れることができたら
橋を架けよう。”と言われました。

ベネゼが石に触れると神の力が働き、自ら石が震えて黄金色に輝きはじめました。
ベネゼは石を肩に担ぎ、川に投げいれることが出来ました。
まわりでヤジを飛ばしていた人々はもちろん、市長もベネゼを崇め、人々の力を得て
サン・ベネゼ橋を造りはじめることができたと言われています。

夕陽に輝くサン・ベネゼ橋を後にし、夕食のレストラン探し。
どうしてもスープ・ド・ポワソンを食べたくて!
なかなか良さそうな店が見つからないまま城壁を出てしまいそうに・・・
ファミレスっぽい、システマティックなお店に落ち着きました。
理由は地元民が居そう、流行っているから食材の回転が良い、
スープ・ド・ポワソンはきっと瓶詰めのようなものだろうから、
温かければ美味しく食べられる!以上の三点から決定。

生ガキ、スープ・ド・ポワソン、シュークルート
(何故か?アルザス地方のファミレスだったから美味しそうで注文。グーでした。)
そして鯛、小振りなものを一匹丸ごとのロティー。
火の通し加減が良く、クリームを少し使ったバターソースとも相性が良かったです。
ズッキーニとトマトのまるごとグリエがガルニに添えられていて、美味しかったです。

そして、ワインはピッシェのロゼ・ワイン。
少々甘口で、お酒を抜くはずだったのに。。。また飲んでしまいました(笑)
これで、一日目はおしまい。

この日は風邪が強くて、本当に夜も寒かった〜!
日本ではノースリーブで歩いているなんて、、信じられない。



10月6日

翌日朝から、車で移動。
朝も風が強くてビックリ。。。これぞ、南仏のミストラルか!!
  と友人と2人で気づきました。
昨日は到着しただけで気が付かなかったけど、駅前の木々は風が吹いていなくても
斜めに立っているの。風が強くてまっすぐ伸びることが出来ないんだろうなぁ。
私たちも斜めになってしまいそうな風でした (^ニ^)

アヴィニヨンから世界遺産になっているポン・デュ・ガールまで30分ほど、


山道のなか車を走らせます。

ポン・デュ・ガール
お天気も良く、太陽の陽が近いと感じました。
でも標高が高いので、気温は高くないです。
ウゼスからアヴィニヨンまで水を運ぶために造られた水道橋です。
約2000年前にローマ人達によって建設されました。
一見すると一番上の部分は平坦に見えますが、内側には巧みに勾配が付けられており
水が上手く流れるようになっています。
川の左岸側から、水道橋を上部より眺めることが出来ます。
陽を燦々と浴びる石はやわらかな麦穂色に輝き、とても美しかったです。

午後から、レジス・マルコン氏のオーベルジュ・ド・クロ・デ・シームに


オーベルジュ・ド・クロ・デ・シーム

向けて車を走らせます。
高速道路でヴァランスまで行くのに1時間半、
その後ひたすら山道を2時間(山を2つ越えます)かけて、ようやく到着。

雨と霧、寒さに震えながらオーベルジュの部屋へ通されます。
部屋は斬新的な造りで、色合いも黒、赤、白といった原色をテラスの芝生や紅葉した
木々と調和させています。

夕食は、もちろんレジス・マルコン氏のキノコ料理のコースをとりにレストランへ。
部屋から地下通路を通り、レストランへ入ります。
ここはミシュラン2つ星のレストランですが、宿泊施設も備えているので
わりとカジュアルな造りです。

店内に小さな池を作りつけにして、その回りにあるベンチ程度の高さに各テーブルで
供されている飲み物等が置かれます。ソムリエもその台を使って
抜栓しているのには驚きました。。。
もう慣れているのでしょうが・・・見ている側としては、
池にワインが落ちちゃうんじゃないかしら?と、ヒヤヒヤしたものでした。

さて、お料理はマルコン氏のデザインしたガラス皿に規則正しく配置された
キノコを中心として色鮮やかに盛られます。 キノコの味わいと香りを充分に
引き出すために火加減はもちろん
塩分が強すぎないように配慮されているのが分かりました。

穏やかな料理の数々でした。
頂いたワインは、サン・ジョセフ ’2000 ベルナール・グリパ。
約3時間ほどかけた夕食でしたが、香りや味わいが落ちることなく
お肉料理の鹿肉との相性も素晴らしかったです。

フランスの山奥の2つ星。
この村には、タバコ屋とパン屋とチーズやくらいしかなくて、
このレストラン・オーベルジュを目当てに来る人々しか観光客がいないと思いまし
た。

でも、ここに向かう途中で栗拾いをしたりして、
大自然の営みに少し触れてみたりして とても有意義な1日でした。

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Masako TANAKA
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勝手にコメント マダムのお稽古 2001/09/17